母乳と離乳食について
最近、離乳食の件で質問がありました。
中には「離乳食は最低でも4~5歳までは与えるべきではない」と言われる方もいます。チンパンジー、ボノボ、ゴリラなども4~5歳まで母乳を与えているそうです。4~5歳まで、母乳しか与えないというのは論外ですが、こういう考え方の方がいることは確かです。
WHOも2歳までは母乳育児をするようにと勧告していますし。
https://boshieiyou.org/new_gudeline
を見るとS33年から、国の指針があるみたいです。
S60年から厚労省が、離乳食ガイドのために、母親にアンケートをとっています。
https://ikuji-log.net/entry/sign-to-start-the-baby-food
S60年には、母親の約5割が、4か月までに(4か月を含む)離乳を開始しています。
H27年には、6ヶ月が半分、4か月はほぼいません。離乳の終わりも伸びています。
以前は断乳も1歳でした。
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20180120_02.pdf
これは母乳育児を推進する結果として遅くなったということです。
S60年の母親たちは、恐らく、赤ちゃんが欲しそうにしているのを見て、あげたんだろうなと思います。
S60年の赤ちゃんたちが、離乳食を早く始めたので、なにか大きな問題が起こったのでしょうか?
お母さん方に聞くと、4か月5か月になると、親が食べている姿をじっと見て、もぐもぐするようです。
当院では、その状態になれば、アトピーがあっても無くても、離乳食を始めなさいと指導しています。
以前、欲しそうにしてたのであげたら食べたんですが、大丈夫でしょうかと言う質問をされた3か月の赤ちゃんの母親がいました。何の不具合もありませんでした。
母乳は生後4か月までは、人間の子どもの栄養にとっては理想的な栄養だと思いますが、4か月過ぎると、不十分になります。
一つは蛋白質が少ない
二つ目は鉄が少ない
三つ目は、ビタミンDが少ない
給食しか満足なご飯を食べていなくて、家では母乳オンリーの子どもがいましたが、筋緊張が低下し、運動発達が遅れていました。歩くのもよたよたという感じです。蛋白質が不足すると、中にはこういう子どもも出てきます。
鉄が少ないので、鉄欠乏性貧血になる子は結構います。ヘモグロビンが8gとか(正常は12gぐらい)中には、鉄服用をされずに、赤血球が、610万(正常は450万ぐらい)に増えた子もいました。小さな赤血球がたくさんにになってしまったんです。貧血は脳の発達を阻害するとも言われています。
ビタミンDが少ないので、クル病になる子どもも増えています。下肢が湾曲するんですね。当院でも経験があります。
母乳育児の弊害については、上記の事が言われています。
更に、1歳過ぎて、母乳を飲んでいると、夜飲みます。
虫歯になり、歯茎が腫れた子どももいました。ばい菌が入って。夜中、歯磨きしませんからね。
夜飲むと、朝ご飯食べません。昼飲ますと、昼・夜ごはんも食べません。栄養が偏ります。
親も子も夜寝ることができないので、睡眠不足になってしまいます。
そういう母親に、母乳を止めるように勧めています。止めると、夜は寝る、ごはんを食べる、母親は笑顔になります。楽になるからです。子育てって、母親が犠牲を払うべきというのは、ごめんです。子育てが楽しくなくなります。1時間に1回起こされた母親もいました。
2歳まで、4~5歳まで、母乳をあげるべきだという方に、子どもが母乳を欲しがって泣く度に、自分も起きて見たらという気持ちになります。WHOが何故2歳まで母乳育児を進めているのか知りません。ただ、全世界的にみると、地域によっては、母乳しか栄養源が無いところも沢山あります。勿論そういうところでは、母乳の質も悪いです。
また、2歳まであげていると、いつまでも赤ちゃん扱いしてしまいます。4才なんて言語道断です。よだれを垂らしてみているのに、くれないとなると、あきらめてしまいます。食べさせるのが大変になる子もいます。
1歳で病院に入院した子は、母乳で体重が増えませんでした。1歳だけど、ドロドロ状態にものしか食べず、粒があれば、ペッと吐きだしていました。この子が普通の食事を食べることができるようになるのに、2か月かかりました。
母乳は水分なので嚥下機能、食べるのは咀嚼機能です。母乳のみなら、いつまでたっても咀嚼機能は発達しません。
0歳の時に、美味しい食事を親と一緒に食べることが、いろんな食材を食べることが非常に重要です。
大きくなって食べさせようとすると、初めてのものは違和感があります。食べず嫌いに発展することもあります。
更に、最近は早く食べたほうが、食物アレルギーが少ないという結果が報告されています。
ピーナツと卵については、早く食べさせれば、アレルギーが少ないという結果です。
特に重症のアトピー児は、生後3か月から離乳食が食べれるようになるまでが、クリティカルな時期です。母乳では乗り切れない方ばかりです。母乳にこだわると、低タンパク・電解質バランスが狂ってしまう赤ちゃんが出てきます。ステロイドを使わないアトピー治療をするのなら、こだわりを捨てることが大切です。
ステロイドを使いたくないと思っても、入院施設には限りがあり、そういう病院に入院しても、使わない治療では命を救えない方もいました。その場合は、だらだら続けるプロアクティブ治療はしません。状態が落ち着いたら、減量中止します。
赤ちゃんは未熟だから、早く食べさせてはいけないという考え方には、根拠はありません。未熟なりに、その月齢の機能は持っています。今まで、アトピーの重症児には、母乳を止めてミルクにしてもらったことも多々ありますが、何の問題も起こっていません。
離乳食も4か月から始めてもらっていますが、何の問題も無く、食べることができて、体重がきちんと増えた結果、アトピーも良くなってしまいます。
アトピーの原因はわかっていないのに、不安をあおり、4~5歳まで母乳がいいんだという考えを流布するのは、非常に問題があります。
アトピーの赤ちゃんたちが、その結果、体重が増えず、減ってしまった結果、ステロイド治療する病院に入院すると、児童相談所に通報され、結局、したくないステロイド治療になってしまうのです。
大人がこだわるのは自由ですが、子どもを巻き込むのは考え物だと思います。
中には「離乳食は最低でも4~5歳までは与えるべきではない」と言われる方もいます。チンパンジー、ボノボ、ゴリラなども4~5歳まで母乳を与えているそうです。4~5歳まで、母乳しか与えないというのは論外ですが、こういう考え方の方がいることは確かです。
WHOも2歳までは母乳育児をするようにと勧告していますし。
https://boshieiyou.org/new_gudeline
を見るとS33年から、国の指針があるみたいです。
S60年から厚労省が、離乳食ガイドのために、母親にアンケートをとっています。
https://ikuji-log.net/entry/sign-to-start-the-baby-food
S60年には、母親の約5割が、4か月までに(4か月を含む)離乳を開始しています。
H27年には、6ヶ月が半分、4か月はほぼいません。離乳の終わりも伸びています。
以前は断乳も1歳でした。
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20180120_02.pdf
これは母乳育児を推進する結果として遅くなったということです。
S60年の母親たちは、恐らく、赤ちゃんが欲しそうにしているのを見て、あげたんだろうなと思います。
S60年の赤ちゃんたちが、離乳食を早く始めたので、なにか大きな問題が起こったのでしょうか?
お母さん方に聞くと、4か月5か月になると、親が食べている姿をじっと見て、もぐもぐするようです。
当院では、その状態になれば、アトピーがあっても無くても、離乳食を始めなさいと指導しています。
以前、欲しそうにしてたのであげたら食べたんですが、大丈夫でしょうかと言う質問をされた3か月の赤ちゃんの母親がいました。何の不具合もありませんでした。
母乳は生後4か月までは、人間の子どもの栄養にとっては理想的な栄養だと思いますが、4か月過ぎると、不十分になります。
一つは蛋白質が少ない
二つ目は鉄が少ない
三つ目は、ビタミンDが少ない
給食しか満足なご飯を食べていなくて、家では母乳オンリーの子どもがいましたが、筋緊張が低下し、運動発達が遅れていました。歩くのもよたよたという感じです。蛋白質が不足すると、中にはこういう子どもも出てきます。
鉄が少ないので、鉄欠乏性貧血になる子は結構います。ヘモグロビンが8gとか(正常は12gぐらい)中には、鉄服用をされずに、赤血球が、610万(正常は450万ぐらい)に増えた子もいました。小さな赤血球がたくさんにになってしまったんです。貧血は脳の発達を阻害するとも言われています。
ビタミンDが少ないので、クル病になる子どもも増えています。下肢が湾曲するんですね。当院でも経験があります。
母乳育児の弊害については、上記の事が言われています。
更に、1歳過ぎて、母乳を飲んでいると、夜飲みます。
虫歯になり、歯茎が腫れた子どももいました。ばい菌が入って。夜中、歯磨きしませんからね。
夜飲むと、朝ご飯食べません。昼飲ますと、昼・夜ごはんも食べません。栄養が偏ります。
親も子も夜寝ることができないので、睡眠不足になってしまいます。
そういう母親に、母乳を止めるように勧めています。止めると、夜は寝る、ごはんを食べる、母親は笑顔になります。楽になるからです。子育てって、母親が犠牲を払うべきというのは、ごめんです。子育てが楽しくなくなります。1時間に1回起こされた母親もいました。
2歳まで、4~5歳まで、母乳をあげるべきだという方に、子どもが母乳を欲しがって泣く度に、自分も起きて見たらという気持ちになります。WHOが何故2歳まで母乳育児を進めているのか知りません。ただ、全世界的にみると、地域によっては、母乳しか栄養源が無いところも沢山あります。勿論そういうところでは、母乳の質も悪いです。
また、2歳まであげていると、いつまでも赤ちゃん扱いしてしまいます。4才なんて言語道断です。よだれを垂らしてみているのに、くれないとなると、あきらめてしまいます。食べさせるのが大変になる子もいます。
1歳で病院に入院した子は、母乳で体重が増えませんでした。1歳だけど、ドロドロ状態にものしか食べず、粒があれば、ペッと吐きだしていました。この子が普通の食事を食べることができるようになるのに、2か月かかりました。
母乳は水分なので嚥下機能、食べるのは咀嚼機能です。母乳のみなら、いつまでたっても咀嚼機能は発達しません。
0歳の時に、美味しい食事を親と一緒に食べることが、いろんな食材を食べることが非常に重要です。
大きくなって食べさせようとすると、初めてのものは違和感があります。食べず嫌いに発展することもあります。
更に、最近は早く食べたほうが、食物アレルギーが少ないという結果が報告されています。
ピーナツと卵については、早く食べさせれば、アレルギーが少ないという結果です。
特に重症のアトピー児は、生後3か月から離乳食が食べれるようになるまでが、クリティカルな時期です。母乳では乗り切れない方ばかりです。母乳にこだわると、低タンパク・電解質バランスが狂ってしまう赤ちゃんが出てきます。ステロイドを使わないアトピー治療をするのなら、こだわりを捨てることが大切です。
ステロイドを使いたくないと思っても、入院施設には限りがあり、そういう病院に入院しても、使わない治療では命を救えない方もいました。その場合は、だらだら続けるプロアクティブ治療はしません。状態が落ち着いたら、減量中止します。
赤ちゃんは未熟だから、早く食べさせてはいけないという考え方には、根拠はありません。未熟なりに、その月齢の機能は持っています。今まで、アトピーの重症児には、母乳を止めてミルクにしてもらったことも多々ありますが、何の問題も起こっていません。
離乳食も4か月から始めてもらっていますが、何の問題も無く、食べることができて、体重がきちんと増えた結果、アトピーも良くなってしまいます。
アトピーの原因はわかっていないのに、不安をあおり、4~5歳まで母乳がいいんだという考えを流布するのは、非常に問題があります。
アトピーの赤ちゃんたちが、その結果、体重が増えず、減ってしまった結果、ステロイド治療する病院に入院すると、児童相談所に通報され、結局、したくないステロイド治療になってしまうのです。
大人がこだわるのは自由ですが、子どもを巻き込むのは考え物だと思います。